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こんにちは。おおいそ鍼灸治療院です。
冬が近づいてきて、カゼにも乾燥にも注意したいところです。
さて、今日の経穴、本日は足の重要な穴。
『復溜』(ふくりゅう)
✓重要:★★★★★
✓意味:足先の方から気が復って(かえって)来て溜れ(ながれ)上昇することから
✓場所:内くるぶしの後ろの凹みから上へ3~4cmの所。アキレス腱の際の部分
✓効能:浮腫、腹張、腹鳴、腰背部痛、腎炎、咳嗽、耳鳴り、寝汗、足の冷え、等
✓解説:経絡治療において非常に重要な穴となるので★5つです。足の少陰腎経という経絡に属する
経穴ですが、治療では腎虚という証(あかし:今その人がどういう状態にあるか)がたった
時に、本治法(生命力の強化)において最初に鍼をする場所です。
腎、という臓について説明すると、まず、似通った部分はありますが、イコール腎臓では
ありません。腎は生命力と成長、生殖力の根源である「精」を蔵す、と言われています。
人間はこの腎の働きが盛んになるにつれて成長し(骨にも深く関わってきます)、生殖能力
を生み出すようになります。腎の精が充実していれば活動的で疾病にもかかりにくくなりますが、
腎気が衰えてくると活動が低下し、身体も冷えてくる。生殖能力も低下し、疾病にかかりやすく、
治りにくくもなってきます(老化現象)。
このような人間の生命活動の重要な役割を担っている腎ですので、その治療となる腎虚証で使う
この復溜穴も非常に重要な穴となります。
腎の病証としては上に挙げた腰背部痛、足の冷え、浮腫(むくみ)、などが代表的なものですが、
他にもめまい(立ちくらみ様)、のぼせ、夜間頻尿、目の奥の痛み、食べ物が食べられない、等
もあります。これらの病証も考慮に入れ、腎虚という証がたてばまずは復溜に鍼を入れ、という
流れとなります。身体への影響が強い穴ですので、自宅でのお灸など、あまり一般的におすすめ
できるツボではないかもしれません。