ととのう身体、
うごける喜び。
03-6805-6778
営業日程のご案内、鍼灸に関するコラムなど。
前回続き。
色々なパターンの腰痛をみていきたいと思います。
◎急性腰痛、ぎっくり腰
ぎっくり腰は「魔女の一撃」などと言われ、酷い場合には全く動けなくなるほどの強い腰痛。原因もなしになるものではなく、発症するまでにはそれなりの背景があるものです。普段の姿勢・職場環境・体格・体質…
発症する時の動作はあくまできっかけです。東洋医学ではそこへ外邪という身体へ悪影響を及ぼすものが侵入して痛みを発するようになる、と考えます。直接的には筋肉や靭帯、椎間板などが関係していると言われていますが、はっきりしたことは分かっていないそうです。臀部にまで痛みがある時もありますが、下肢の症状は見られません。
ですので、痺れなどが足の方へ出てきた場合にはヘルニアなどを疑う必要が出てきます。寝る時は痛みのある方を上にして横向きになり、膝を折り曲げた状態が一番身体にとってラクな姿勢で、膝と膝の間に丸めたタオルなどを挟んでも良いと思います。
◎椎間板ヘルニア
背骨(椎体)と背骨の間には椎間板という軟骨組織があります。その椎間板の中にある髄核というゼリー状のものが何かの拍子に外へ飛び出し、それが神経(根)を刺激することで腰痛や坐骨神経痛を引き起こすことになります。
一番あるパターンは不良姿勢に急な衝撃が加わった時。高校生など若い人は運動をしていてヘルニアになったりします。
ヘルニア自体若い人に多く、理由としては歳をとっていくと身体の水分が徐々に減っていくので椎間板、髄核などに含まれる水分も少なくなり、髄核が飛び出しにくくなるからです。
ただし、加齢と共に椎間板が劣化して細かな繊維に裂け目ができ、これが徐々に拡大してヘルニアになったりもしますので、若い人だけということにはなりません。
手術をする場合やしない場合がありますが、これは髄核が神経に触っていなければ痛みも出ないので、飛び出る方向、場所によって変わってくると思います。症状がないだけでヘルニアになっている人はけっこういるそうで、症状が無ければ当然分からないでしょうし、飛び出た部分が自然と小さくなってそのうち消えてしまったりもします。身体が塊(ヘルニア)を異物として認識して吸収してしまうのでしょう。身体が治ろうとする自然治癒力はこのようなところでも働いているのです。